渋谷のBunkamuraで開催中の「マリー・クワント展」に行ってきました。
何着も展示されたマリー・クワントの服が目を引く展覧会。
1960〜70年代のファッションですが、全く古さを感じさせないどころが、色鮮やかで生き生きとしたデザインが心を明るくしてくれます。
そして、ファッションはもちろん、彼女の社会への、特に女性へのメッセージが印象的でした。
抑圧された女性の生き方に意義を唱え、影響を与えたマリー・クワント
マリー・クワントは、イギリスのファッションデザイナーです。
お花のマーク(デイジーマーク)を目にしたことがある方も、多いでしょう。
私自身は「マリー・クワント」の服も化粧品も手に取ったことはなく、事前知識もゼロ。
ファッション・デザイナーにとどまらず、女性の新しい生き方を提唱した人だということを初めて知りました。
今と比べて、まだまだ男性優位の60年代イギリス社会。
男性が求める女性の生き方から解放され、もっと自由に生きよう、という思いを、彼女はファッションを通して社会に訴えました。
マリーが女性のファションに初めて取り入れたものの例を、いくつか挙げておきます。
- フォーマル以外の黒
- 男性用スーツの生地
- ミニスカート
- 色鮮やかなタイツ(それまではストッキングが主流)
ご存知でしたか?!
私は全然知りませんでした!!
今では当たり前のファッションは、彼女のバイタリティで生み出されたものだったんです!
マリーは、ファッションを通じて社会に対して意見表明し、抑圧された女性を解き放つことに貢献したと言えるでしょう。
マリーのファッションは、男性に従属して生きるしかなかった当時の女性に、たくさんの勇気や希望を与えたはずです。
多くの人が彼女のデザインを手に取れるように、量産やライセンスビジネスにも積極的だったようです。
60年代は、多くの女性が裁縫をたしなむ時代。
自身がデザインした服の型紙を販売。
家庭で縫うことで、さらに多くの人が手頃な価格でマリーの服を楽しめたというのも、かえって新鮮です。
60年前の彼女のメッセージが今の日本でも心に響く
彼女が活躍したのは1960年代以降。
が、それから60年も経った今の日本で、当時の彼女の主張が刺さる女性は少なくないのでは?と感じました。
私も考えさせられました。
印象に残ったのは次のエピソード。
イギリスで初めてクレジットカードが発行されたのは60年代。
当時、多くの女性は親族の男性に保証人になってもらわなければ、クレジットカードを持てなかった。
これ、今の日本社会で普通にある話ですよね。
専業主婦やパートで収入が少ない女性の場合、クレカの発行は世帯年収で審査されるのが主流。
夫の収入があるからカードを持てる、というわけです。
私も身に覚えがあるから身につまされました。。
経済的な自立の有無は、人生に大いに影響を与えます。
2023年の日本社会。
まだまだ女性が生きづらさを感じる場面も多いと思います。
でも、それを嘆いている暇はない、と今回の「マリー・クワント展」では思わされました。
「人生で一番若い日は今日」とはよく言います。
何歳からでも、自分の幸せは自分でつかみに行く!
そんなパワーをもらえた展示会でした。
最後に
マリー・クワント展、とてもおすすめです。
特に、若い女の子に見てほしいです。
彼女が唱えた女性の自由な生き方に触れると、人生感が変わるかもしれません。
アラフォーの私でも感動したので( ´∀`)
私は小4の娘と一緒にマリー・クワント・クワント展に行きました。
娘はサクサクと進んで、私を待つのに退屈していましたが。。
何か少しでも娘の心に残ったらいいいなと思います。
あまり難しく考えなくても、ファッションが好きな方は、トルソーに着せた服を眺めるだけでも楽しいですよ。
一見の価値あり!
ベーシックカラーだけじゃなく、明るいキレイな色の服着たくなります♪
展覧会では、ぜひぜひ音声ガイドを借りてください。
展示の文字だけ読むより、圧倒的に情報量が多いので理解が深まりますよ。
渋谷まで行ける方はぜひ訪れてください!